2003年 第17回定例観察会

個人的なことを申せば、9月は一度も双眼鏡を覗かなかった(いや、木星を見るのに覗いたか)。
久方ぶりの定例会も雨なので本来中止なのだが、念のため集合場所へ行くとS木氏がいた。今日は無理ですかねと会話しているうちにk沢さん、S賀さんが来たので4人で出かけた(何故かSが多い)。雨で虫が飛ばないせいか、お目当てのノビタキも姿を見せず、モズの声だけが聞こえる。それにしても、鳥を見ていないと、名前が出てこないのはなさけない。1時間ほど土手から周辺を見回す。鳥がでないので、いつの間にか世間話になってしまう。と、そこへ西の方から大群がやってきた。カワウだ。200羽近が編隊を組んでいるだろうか。多すぎるためか、飛び方が上手でないせいか、編隊はみだれて、雁のようにカッコよくない。そこがまたカワウっぽくていいが・・・。
カワウは河川ばかりでなく東京湾あたりでアナゴやハゼも獲るらしい。ところが冬になると餌の魚たちが沖合いに移動するため、別の餌場を求め埼玉あたりまで出稼ぎにくる。最近は漁業への影響、糞公害などの被害も見逃せないものがある。「ウ」も駆除の対象になってしまう。そう思うと、西から来て東へ向かったのは、どこから、どこへ向かうのか気になる。こはるが池にでもいたのだろうか。
柴田敏隆氏によれば「ウ」は「リンの運び戻し屋」だという。「ウ」のウンコはどちらかというと尿に近く、大量のリン酸、尿酸を含んでいるすばらしい肥料だ。リンは動物の生存に不可欠な元素だが、二酸化炭素や窒素のように大気として循環しにくく、海へたまる一方なのだ。海にたまるリンはプランクトンや魚によって回収され、それを鳥たちが陸へ運ぶ。「ウ」はかなり魚を獲るらしく、その意味での貢献度は高い。ペルーではウの排泄物が堆積してできたリン鉱石(グアノと呼ぶ)を輸出して外貨を稼いだとか。日本でもかつて集団生息地に砂やむしろなどを敷き回収し、肥料として売ったそうだ。知多半島ではそのため「ウ」を保護していたが、今や肥料のリン酸塩は化学合成され、「ウ」の世話になることはない。我々も魚を食べて、リンを循環していると思われるが、水洗トイレにながしてはだめだそうだ。昔のように肥やしに使わなければ、「ウ」には及ばない。人間は不明だが、それぞれの生物が地球で果たしている役割があるんだ、と合点したのでした。<s>
参考文献「カラスの早起き、スズメの寝坊」柴田敏隆著(新潮選書)
開催: 10月 6日(日) 天候:小雨 気温:並 風:弱
集合:7:00 解散:8:10 観察時間 7:10~8:00
場所:樋之口橋(越辺川)
参加:4名
結果:<8種類>
ハシブトガラス ホオジロ ヒヨドリ アオサギ セッカ キジバト モズ カワウ